パワー・コンフリクト理論

パワー・コンフリクト理論とは主に流通の場面で使われる取引関係の論理で、流通をコントロールする力(パワー)とチャネル内で起こるメンバー間の衝突(コンフリクト)の発生原因とを分析するものです。パワーには、報酬や制裁などにまつわる「経済的なパワー」と、正当性や専門性などの「非経済的なパワー」があり、最近では消費の際に情報価値の重要性が高まっていることから、非経済的パワーが経済パワーよりも重要視されてきています。また、コンフリクトには「垂直的」「水平的」「マルチチャネル」の3種類があり、時間が経つことで流通が変化するにつれいろいろな問題として発生します。それらを制御するために、交渉して解決する方法、境界にセールスマンなどが入って解決する方法、衝突が起きている両組織の人事交流を行なう方法、完全に第三者機関に解決をゆだねる方法などが取られます。この理論は、世界的に著名なマーケティング研究者、L.W.スターンによって提唱されました。