デモグラフィック変数

デモグラフィック変数とはマーケティング戦略において、市場を細分化する際に用いられる「切り口」の種類のひとつです。具体的には、年齢や性別、世帯規模や家族のライフサイクル、所得、職業、学歴などがあげられます。国土の大きなアメリカなどでは、宗教や人種なども要素のひとつとなります。デモグラフィック変数がマーケティングで最もよく用いられる理由として、外食や衣料品、通信業などのマーケットにおいては、年齢によって消費者の製品ニーズがまったく変わってくるためです。他にも、高額な商品や贅沢品などには所得水準が関わってくるために、顧客を絞り込む際に利用されます。また、マーケティングに必要な要素であるデータが、公的な統計データとして簡単に入手できるということも、デモグラフィック変数がよく用いられる理由のひとつにもなっています。ただし、趣味志向や生活様式など、個人的な好みによる要素が含まれる場合は、デモグラフィック変数では市場を細分化するデータとしては有効性が低くなります。