ドミナント戦略

ドミナント戦略とは小売業のチェーン展開において、ある特定の地域内に集中的に店舗展開を行なうことをいいます。例えば、東京・埼玉・神奈川・千葉の一都三県だけをターゲットとし、それぞれ100店舗以上の店舗を集中展開するような手法です。エリア内に店舗を集中させ、シェアを拡大して他のチェーン店が参入できないようにすること、配送ルートを効率的に設定すること、物流や広告宣伝活動をピンポイント化することなどが大きなメリットになります。コンビニやスーパーのドミナント出店は、小売りチェーンが収益を高めるための定石になっており、それらの店舗が集中する地域のことを特にドミナントエリアとよびます。しかし最近では、出店する魅力度が高いエリアでは、既にドミナントエリアとなっている地域にも追随して他の小売店が参入するというように、競争が激化しています。これからは自社都合のドミナント戦略ではなく、顧客が利用しやすい店舗を作るためのドミナント戦略が重要になります。